物理学専攻理学研究科/池袋キャンパス
OBJECTIVE.
極小の素粒子から極大の宇宙まで未解決の問題解明に迫る
極小の素粒子から極大の宇宙まで、幅広い対象に関して現代物理学の最先端をいく研究を行い、未解決の問題解明に迫ります。幅広い物理現象の中でも、いたずらに応用に走らず、より基礎的な課題を主な研究テーマとして取り組んでいます。付属の先端科学計測研究センターでは、最先端の計測技術を開発し、それを基礎研究に適用するプロジェクト研究が推進されており、大学院生はこのプロジェクトに参加することも可能です。
専攻のポイント
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現代物理学の幅広い分野を研究
具体的な研究分野は素粒子・宇宙論、原子核物理、原子・分子物理、宇宙・天体物理、宇宙線・宇宙空間物理、地球・惑星超高層大気物理の理論・実験・観測に及びます。
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学外の大学・研究所との連携
理化学研究所や国立がん研究センターなど学外の大学・研究所と連携し、基礎から応用まで広範な分野において、教育・研究活動の一層の充実を図ります。
Pick
up
研究室体制による研究・教育
物理学専攻では、大学院生が研究室に所属することにより、隣接分野のスタッフや大学院生とも充分にコミュニケーションの取れる環境の下で研究・教育が行われています。以下では、各研究室における研究の概要を紹介します。
[理論物理学研究室]
理論物理学研究室では、素粒子理論と宇宙物理学の理論的研究を行っています。物質のミクロな構造を探る素粒子論と宇宙の現象を取り扱う宇宙物理学の分野とは一見すると対極にあるように思えるかもしれません。しかし、現代物理学では物質の由来を宇宙創生や星の誕生と終焉に求め、宇宙の成り立ちは物質構造の知識抜きでは知り得ないことを教えてくれます。つまり、自然界の成り立ちと構造を知るためにはこの2つの分野は不可欠な役割を担っているのです。
[原子核・放射線物理学研究室]
原子核・放射線物理学研究室では、原子核から原子、クラスター、結晶にいたるミクロな世界の物理を実験的に研究しています。研究領域は、原子・分子物理、原子核物理、放射線物理、放射線計測、表面物理などにまたがっており、扱う現象のエネルギーもmeVから100GeVまでと大きな幅があります。このように研究対象は大きく広がっていますが、計測手法や研究の進め方に共通するところも多いので、各グループは独自の研究テーマをもちつつ協力しています。学外の大型研究施設の利用や国内・外の研究者との共同実験も積極的に行っています。
[宇宙地球系物理学研究室]
宇宙地球系物理学研究室では、気球や人工衛星などの飛翔体を利用し、宇宙空間や地上からのさまざまな観測手法により、オーロラ、太陽、惑星、月・小惑星などの太陽系構成天体、系外惑星、星や銀河、ブラックホールや中性子星、超新星残骸等の高エネルギー天体の研究を進めています。また、これらの観測に利用される装置の開発・試験にも同時に取り組んでいます。本研究室の観測や装置の開発・試験の多くは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立極地研究所および国内外研究機関との共同研究プロジェクトとして展開されています。
物理学専攻専任教員/研究テーマ[理論物理学]
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原田 知広 教授
主要研究テーマ:一般相対論・宇宙論・相対論的宇宙物理学
教員紹介
一般相対論・宇宙論・相対論的宇宙物理学の理論的な研究を行っている。特に、宇宙論・宇宙物理学において相対論的重力が重要となる現象、および一般相対論における基礎的問題に興味をもって研究を進めている。現在の主要なテーマは、回転ブラックホール・原始ブラックホール・重力崩壊である。
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小林 努 教授
主要研究テーマ:宇宙論・一般相対論・宇宙物理学
教員紹介
宇宙論・一般相対論・宇宙物理学の理論的研究を行っている。特に、初期宇宙・インフレーション、密度揺らぎや重力波の生成と進化、ダークエネルギー、拡張された重力理論とその実験的・観測的検証可能性などのテーマを中心に研究を進めている。
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初田 泰之 准教授
主要研究テーマ:数理物理学・場の量子論・超弦理論
教員紹介
数理物理学の研究を主に行っている。特に場の量子論や超弦理論の背後に存在する数学的な構造に興味を持っている。現在は主に、超対称性を持つ場の量子論の厳密な解析とブラックホール物理への応用、摂動論における非摂動的性質の解析、弦理論の物性系への応用、厳密に解ける模型の解析などの研究テーマに取り組んでいる。
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宇賀神 知紀 准教授
主要研究テーマ:素粒子論・超弦理論・量子情報理論
教員紹介
素粒子論、特に超弦理論の重力の量子論としての側面に興味を持っている。最近ではAdS/CFT対応などのホログラフィー原理が成り立つ機構、ブラックホール内部の再構成問題、ドシッター空間の微視的構造等の重力の量子効果が顕著な系における物理現象を、量子情報理論を用いて研究している。
物理学専攻専任教員/研究テーマ[原子核・放射線物理学]
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平山 孝人 教授 2025年3月退職予定
主要研究テーマ:表面物理・原子分子物理学
教員紹介
表面物理・原子分子物理学。希ガス原子の集合体の2つの相である固体(構成原子数:無限個)とクラスター(構成原子数:有限個)における電子的励起過程とその後に起こる崩壊(緩和)過程を観測し、原子・クラスター・固体の3つの状態を「電子的励起過程」というひとつのキーワードで統一的に理解することを目的とした実験的研究を行う。
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栗田 和好 教授
主要研究テーマ:原子核・ハドロン物理
教員紹介
原子核・ハドロン物理の実験的研究を「究極の物質」をキーワードに行っている。1通常の原子核を超高温または超高密度にした時の振る舞いを調べて宇宙創成初期(ビッグバン)の物質状態に迫る。2核子のスピンの担い手を探る。3通常核より中性子を多く含んだ不安定核の内部構造を探る、などがテーマ。これらの実験に必要な検出器の開発にも力を入れている。
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村田 次郎 教授
主要研究テーマ:素粒子・原子核・重力
教員紹介
ミリメートル以下の距離での重力の精密測定による、三次元を超える余剰次元の探索を進めると共に、原子核のβ崩壊の精密観測による、時間反転対称性の破れの探索をカナダのTRIUMF研究所において世界をリードする形で立教大学の学生を中心にしたチームで進めている。実験の精度を向上させるための新たな実験技術の開発研究も常に行っている。
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中野 祐司 教授
主要研究テーマ:原子分子物理学
教員紹介
原子・分子・光の性質と相互作用,および関連する自然現象を対象とした実験研究がテーマ。最先端の量子ビームや加速器、レーザー技術を応用したユニークな研究をめざし、実験装置開発に力をいれている。最近は原子分子物理学的アプローチによる宇宙・星間科学の研究に関心を持っている。
物理学専攻専任教員/研究テーマ[宇宙地球系物理学]
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亀田 真吾 教授
主要研究テーマ:惑星科学
教員紹介
惑星探査機・宇宙望遠鏡に観測機器を搭載し、新たなデータを得るための技術開発を中心に研究を進めている。また、地上望遠鏡を使った惑星大気光の観測にも取り組んでいる。はやぶさ2、火星衛星探査計画MMXに参加して、データ解析、装置開発を進めながら、系外惑星大気観測装置の開発に力を入れている。
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北本 俊二 特別専任教授
主要研究テーマ:宇宙物理
教員紹介
X線観測衛星のデータ解析を行うことにより、中性子星や、ブラックホールに関連する物理現象の観測的研究を進めている。同時に、宇宙X線天体を観測するための装置開発を行っている。衛星搭載用X線検出器の開発は、JAXA宇宙科学研究本部等との共同で進めている。独自の研究として超高精度X線望遠鏡の開発をめざして、X線結像光学の研究とX線撮像技術の研究を進めている。
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田口 真 教授
主要研究テーマ:地球惑星科学、超高層物理学
教員紹介
地上及び飛翔体からの分光・撮像観測手法を用いて地球及び惑星超高層大気ダイナミクスを研究している。現在進めている主な研究課題は地上光学観測による地磁気共役点オーロラの研究、惑星大気・プラズマ観測用気球搭載望遠鏡の開発、金星探査機搭載赤外カメラによる金星大気ダイナミクスの研究、惑星コロナ観測用水素吸収セルの開発である。
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山田 真也 准教授
主要研究テーマ:高エネルギー天文学
教員紹介
宇宙X線観測衛星の開発、X線観測装置の開発、およびそれを用いた高エネルギー宇宙物理学の研究を進めている。また、将来の精密X線分光観測に向けて、超電導検出器の開発と地上応用実験も進めており、宇宙の大規模構造のような大スケールの理解から身の回りの物質の理解まで、幅広く宇宙の成り立ちを解明することを目標としている。
関連情報
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