公開講座「ハルモニウムの楽曲をリードオルガンで弾く—セザール・フランクとカルク=エーレルトの作品から」
INFORMATION
ハルモニウムは19世紀、吹子の風をコントロールして微細な音から重厚な音まで、音楽的表現が可能な鍵盤楽器としてヨーロッパで製作され、発展し、当時のパリのカトリック教会はもとより、個人宅や貴族のサロンに置かれ、教会オルガニストたちはその場に相応しい楽曲を多く書き残している。吹き込む風でリードを鳴らすという難解な奏法を解決するべく、リードオルガンが発明された。ハルモニウムは吹子から吹き出す空気でリードを鳴らすが、リードオルガンは吸い込む空気でリードを発声させる。開国後、キリスト教の宣教に伴い日本へ輸入されたリードオルガンは一時、電気オルガンに置き換えられたが、未だリードオルガンで礼拝を守っている教会も多くみられる。しかし、ハルモニウムの為に書かれた楽曲を、記載されたストップの意味を解さず弾かれている現状もあり、本講座ではハルモニウムの為に書かれた作品をリードオルガンでどのように演奏し、礼拝奏楽に活かすかについて、スイスを中心にヨーロッパでハルモニウム演奏を活発に行っているオルガニストを講師に招聘し、学ぶ。
尚、本講座は対面で開催し、その模様を動画収録して、後日、希望者に限定配信する。
講師
スイス・ベルン聖霊教会オルガニスト、ハルモニウム奏者
Marc Fitze(マーク・フィッツェ) 氏
スイス・ベルン出身。バーゼル音楽院オルガン科でGuy Bovet氏に師事し、ソリスト・ディプロマ、及び年間最優秀演奏者に授与されるハンス・バルマー賞を得て2002年に修了。その間に、米ボストンのニューイングランド音楽院に留学し、故・林佑子氏に師事した。これまでスイス国内はもとより、ドイツ、フランス、イタリア、英国、スペイン、オランダ、ウクライナ、イスラエル、メキシコ、アメリカ、日本に招聘され、コンサートを行う。
現在、ベルン駅前に聳える聖霊教会主任オルガニスト、聖霊教会バロックセンター音楽監督、ベルン音楽院オルガン科教授を務めている。又、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』全曲など、CDを多数、リリースしている。
ハルモニウムとの出会いは、ヨリス・フェルダン氏の講習会に参加したことから始まり、自宅にパリで弾かれていた歴史的なハルモニウムを6台、所有している。これまで、ウィーン交響楽団、ベルン交響楽団、チューリッヒ室内管弦楽団等とハルモニウム奏者として共演。また、楽器を自ら搬送してコンサートを開催するなど、ハルモニウムの魅力を伝える活動を活発に行なっている。
2024年度立教学院チャペルコンサートの演奏者として、2025年1月に来日し、1月11日(土)立教学院聖パウロ礼拝堂で「4つのエレメンツ—水、火、風、地」というプログラムを演奏する。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
事前申し込み 必要(対面、動画配信視聴、両方とも)
参加費 無料(対面、動画配信視聴、両方とも)
【定員】
対面:30名、動画配信:制限無し
以下のWebサイトよりお申込みください。