【定員に達したので申込みを終了しました】公開セミナー「アーカイブズと連帯—反アパルトヘイト運動の記録/記憶をつなぐ」
INFORMATION
共生社会研究センターは、主として1960年代から90年代にかけて日本各地の市民が取り組んだ反アパルトヘイト運動の記録を所蔵・公開している。これらの記録は、アパルトヘイト下の南アフリカにおいて、黒人に対する抑圧・差別と闘う人々と連帯した日本の市民たちの活動の貴重な証拠である。それとともに、当時の日本の運動を、世界各地で展開した国際的連帯運動の内部に位置づけるものでもある。
そこでこのセミナーでは、アパルトヘイトと闘った人々の記録を多数所蔵する南アフリカ、イタリアのアーキビストをお招きし、所蔵する資料群の歴史や、そこから見える国際的な連帯の姿、また資料を活かすための日々の活動などについてご報告いただく。そのうえで、国境を超えて連帯する運動とその記録が織りなすネットワークについて、あるいは運動当事者・アーキビスト・研究者の連携などについて、参加者とともに議論したい。
登壇者
スピーカー
レッジョ・エミリア市アーカイブ・センターおよびレッジョ・エミリア歴史研究所(Istoreco)研究資料部門ディレクター、アーキビスト、歴史研究者、文化事業者
Chiara Torcianti 氏
1982年イタリア生まれ。2017年にレッジョ・アフリカ・アーカイブスの責任者に任命され、2022年からは同市アーカイブ・センターとレッジョ・エミリア歴史研究所(Istoreco)研究資料部門ディレクターを兼任している。専門分野はパブリック・ヒストリーや記憶、グローバル・シチズンシップ教育、アフリカ研究そしてアーカイブズ学と多岐にわたる。
ウェスタン・ケープ大学—ロベン島マイブイェ・アーカイブズ美術品・工芸品コレクションおよびロベン島現地コレクションコーディネーター
Caroline Wintein 氏
ゲント大学(ベルギー)で美術史、人類学、考古学の修士号を取得後、教職課程を修了。文化遺産関連分野への関心から、南アフリカのステレンボッシュ大学大学院で博物館学を学ぶ。ベルギー、アイルランド、マルタ共和国、南アフリカ共和国の様々な機関で学芸員、コンサバター、公共プログラムコーディネーターとして勤務。また、コレクション管理のベストプラクティスの分野で、文化遺産にまつわる実務を担う若手の指導・育成に積極的に取り組んでいる。
ネルソン・マンデラ財団アーカイブ・リサーチ部長
Razia Saleh 氏
ロンドン大学でアーカイブズ学修士号取得。ネルソン・マンデラ財団のアーカイブ&リサーチ部長就任前は、アフリカ民族会議(ANC)のアーキビストとして、亡命先で作成されたANCアーカイブズの編成・記述作業を管理していた。1980年代に南アフリカで活動した反アパルトヘイト組織の記録を保存・公開するSouth African History Archive(SAHA)の設立にも携わる。現職のほか、ネルソン・マンデラとともに政治犯として終身刑の判決を受けたアーメド・カトラダが設立した財団の理事も務めている。
本学共生社会研究センターアーキビスト
平野 泉
学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻博士後期課程単位取得退学。修士(アーカイブズ学)。埼玉大学経済学部社会動態資料センターでのアルバイトを通して、住民・市民運動が生み出す資料のおもしろさを知る。2010年より本学共生社会研究センター勤務、資料関連業務全般を担当。共訳書に、『続・アーカイブズ論—記録のしくみと情報社会』(2023年、明石書店)。
ディスカッサント
ウィットウォーターズランド大学(南アフリカ)歴史学教授
Noor Nieftagodien 氏
「地域の歴史、現在の現実」プログラム代表、「歴史ワークショップ」ディレクター。専門分野は民衆運動、パブリック・ヒストリー、若者と政治、地域史など。現在は、反アパルトヘイト闘争における主要な学生組織「南アフリカ学生会議」の歴史について調査している。また、パブリック・ヒストリーの取り組みである「ソウェト歴史・アーカイブズプロジェクト」の責任者でもある。主著にThe Soweto Uprising(Ohio University Press, 2014)、Alexandra - A History( Wits University Press, 2008)、共編著にOne Hundred Years of the ANC - Debating Liberation Histories Today(Wits University Press, 2012)など多数。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 必要
- 参加費 無料
【定員】
50名
※定員に達したため、受付を終了いたしました。多数のお申し込みをいただきありがとうございました。