公開講演会「気仙町けんか七夕祭り伝承の意義」
INFORMATION
本学校友の村上空氏(本年3月コミュニティ福祉学研究科を修了し陸前高田市内企業に就職)は、修士論文において『東日本大震災被災地における祭りの変容と継続に関する考察—岩手県陸前高田市気仙町けんか七夕祭りを事例として』を執筆した。論文では東日本大震災を経て同市気仙町に900年続くとされているけんか七夕祭りがどのように変容したのかについて考察をしている。
震災による津波で同市気仙町は607戸中598戸が流失するという壊滅的な被害を受け、祭りに用いる材料はもちろん、独特な山車の造り方やお囃子などに関する貴重な文献等も失った。そのような状況下で論文執筆のために多数の文献や資料等を収集し、参考文献は、52冊の文献、新聞記事等34編、官公庁公的機関資料11編、ホームページ等のWEB媒体26件、テレビ番組4本からなる。論文執筆のために収集したこれらの資料を、文化の伝承に寄与するため陸前高田市立図書館や同博物館等で保管することを本学陸前高田サテライトにおいて協議・検討している。村上氏に修士論文について地元気仙町において市民の皆さんにご報告いただき、同市気仙町のけんか七夕祭りの継承、資料の文化的価値等についての考察を深める。
講師
陸前高田企画株式会社社員
村上 空 氏
岩手県立高田高校出身。2016年4月に指定校推薦により本学コミュニティ福祉学部に入学。カナダへの留学等を経て、本学コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程へ進学、2023年3月同研究科修了。学生時代には数多くの本学復興支援プログラム等に参加。2023年4月に陸前高田企画株式会社に就職し、旅行商品の開発や地域ブランドマーケティングに従事している。