立教大学

2/27　追記
【中止】
2月6日未明、トルコ東部で大規模な地震が発生いたしました。トルコ国内の諸事情に鑑み、講演者の来日が取りやめとなりましたので、公開講演会も中止とさせていただきます。
どうか被災された方々にお心をお寄せくだされば幸いです。




トルコ共和国西南部、かつてリキアと呼ばれた地域は、温暖な気候と地勢の多様性にも恵まれ、人類がアフリカから中東を経てヨーロッパに向かう経路上で重要な位置を占めたことが近年明らかになってきた。紀元前１千年期には、数十の都市が世界最初の連邦国家を作り、独自の言語・文化をはぐくんだが、やがてローマ帝国・ビザンツ帝国、ルム・セルジュク、オスマン朝期へと時代が下るにつれて次第に東西交通の要路から外れ、特に西部のエセンチャイ流域平野は、１９世紀前半に訪れたイギリス人から「トルコで最も美しい地方」と呼ばれた豊かな農村地帯へと変貌を遂げていく。この地方の中でも流域平野から3000m級の山脈までその領域に含んだトロス Tlosは紀元前後の1000年以上の長きにわたりこの地に覇を競った有力な都市国家であり、2002年以降、Akdeniz大学を中心とする考古学者のチームが20年以上にも渡って精力的な発掘その他の調査を行ってきた。今回は、同チームのリーダーと副リーダー２名を講師に招き、最新の発掘成果をお示しいただく。発表は英語でおこない、メールによりレジュメを事前配布予定。