レクチャーコンサート「ルネサンス音楽の精華」
INFORMATION
ルネサンス期は、量的にも質的にも教会音楽の頂点を極めた時代と言えるでしょう。綺羅星のように居並ぶ作曲家、数多ある傑作の中から今回は、盛期ルネサンスを代表するジョスカン・デ・プレの『ミサ・パンジェ・リングァ』とルネサンス後期に活躍したトマス・ルイス・デ・ヴィクトリアの『聖土曜日のためのエレミアの哀歌』を取り上げます。
『ミサ・パンジェ・リングァ』はジョスカン・デ・プレ晩年の作で、均整のとれた構成と自在な書法は、ルネサンス様式の完成形として衆目の一致するところです。『聖土曜日のためのエレミアの哀歌』は、パレストリーナを受け継ぎながら独自の和声的展開を見せる聖務日課のための曲集です。ヴィクトリアの音楽の表出力の強さがエレミアの哀歌に対する共感の深さを物語っています。キリストの受難に思いを寄せるこの時季にふさわしい音楽と言えます。
当日、チャペルで聴いていただくことが現時点(2022年1月末)では可能ですが、後日オンライン配信もいたします。いずれの場合も、メールでお申込みください。
講師
本学文学部キリスト教学科兼任講師、教会音楽研究所所員
大島 博(おおしま ひろし)
熊本県生まれ、中央大学法学部卒業後、東京芸術大学音楽学部声楽科に入学し、渡部高之助、高丈二、中山悌一、原田茂生に師事。1986年東京芸術大学大学院在籍中にミュンヘン音楽大学に留学、エルンスト・ヘフリガーに学ぶ。1990~1991年、D.フィッシャー・ディースカウに師事。1995年東京芸術大学大学院博士課程を修了。
宗教曲の分野で初期バロックから現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、とりわけバッハ作品の演奏者として定評がある。近年は合唱指導者、発声指導者としてもその活動の幅を拡げている。
合唱
ジングアカデミー東京
大島博の呼びかけにより、19世紀ドイツで隆盛を誇った合唱音楽の研究、演奏運動に範を求め、さらに遠く「アカデメイア(快楽)」の原義に戻って「歌う快楽(Singakademie)」を追求しようと2009年に発足。
各人が自立した音楽家として作品に取り組み、自由な雰囲気の中で有機的なつながりを持つ集合体として、完成度の高い音楽を作り上げることをめざしている。
これまでに、H.シュッツ《マタイ受難曲》、F. リスト《十字架への道》《ミサ・コラーリス》、H. ディストラー《クリスマスの物語》、F. マルタン《二群の4声合唱のためのミサ曲》、H. ハウエルズ《レクイエム》、J. マクミラン《ミゼレーレ》など、比較的演奏される機会の少ない作品を演奏してきた。またJ. ブラームス《ドイツ・レクイエム》、A. ドヴォルジャーク《スターバト・マーテル》のオルガン伴奏での上演により、楽曲へのより細やかなアプローチを試みている。
詳細情報
名称
内容
『ミサ・パンジェ・リングァ』
ジョスカン・デ・プレ
『聖土曜日のためのエレミアの哀歌』
トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア
対象者
申し込み
- 事前申し込み 必要
- 参加費 無料
【定員】
60名(当日参加)
※当日参加は定員になり次第、お申し込みを締め切らせていただきます。オンライン配信でご視聴ください。
【申込締切】
3月9日(水)
当研究所のメールアドレス[email protected] 宛に、件名に「レクチャーコンサート」と明記し、空メールを送信してください。折り返し、研究所からお申込みフォームをお送りしますので、必要事項をご記入の上、「当日参加」又は「オンライン配信視聴」のどちらかにチェックを入れて返送してください。
主催
備考
オンライン配信:2022年3月20日(日)13:00~