公開講演会「マイナーとされる作者への驚き」
INFORMATION
1983年に「ファルスの複層——小島信夫論」で第26回群像新人賞評論部門を受賞して以来、ハーマン・メルヴィルから村上春樹にいたるまで、日米の境界をこえた研究・批評活動を展開している講演者が、一般には認知度が低いとされる日本とアメリカの詩人・作家を取り上げ、新たな光をあてる。立教英米文学会の年次大会特別講演として、専門家にも一般聴衆にも開かれた学術交流の場を提供する。
講師
本学名誉教授、米文学者、文芸評論家
千石 英世(せんごく ひでよ) 氏
1975年に旧・東京都立大学大学院英文学専攻修士課程修了後、同大学の助手を経て、1977年に明治大学専任講師、1980年に助教授、1981年には東京都立大学英文学科助教授に就任。1992年より立教大学文学部英米文学科教授、その後は文芸思想専修教授を務め、2014年に定年退任、名誉教授となる。2015年より京都産業大学文化学部客員教授。主な批評書として、『小島信夫—ファルスの複層』(小沢書店、1988年)、『白い鯨のなかへ—メルヴィルの世界』(南雲堂、1990年)、『アイロンをかける青年—村上春樹とアメリカ』(彩流社、1991年)、『異性文学論—愛があるのに』(ミネルヴァ書房、2004年)、『小島信夫—暗示の文学、鼓舞する寓話』(彩流社、2006年)、『9・11/夢見る国のナイトメア—戦争・アメリカ・翻訳』(彩流社、2008年)、『【増補版】白い鯨のなかへ—メルヴィルの世界』(彩流社、2015年)、近著に詩集『地図と夢』(七月堂、2021年)など。