【定員に達したので申込みを終了しました】公開シンポジウム「市民が作る・市民が使うアーカイブズ——アクセスをめぐる課題」
INFORMATION
立教大学共生社会研究センターの所蔵資料は、20世紀後半以降、国内外の様々な地域で様々な社会課題に取り組んだ人々の活動が生み出した記録である。そうした記録は市民社会の財産であり、今を生きる人々の活動を支えるものとして広く活用されることが望ましい。一方、個人に関する情報が「データ」として本人の同意なく共有・利用されることへの懸念は年々高まり、運動に関わった過去について「忘れられる権利」を主張したいと考える運動当事者がいても不思議はない状況になってきている。
そこで本シンポジウムでは、労働運動・公害運動・環境保護運動などの資料を所蔵する機関の担当者をお招きし、人々が生み出す様々な資料へのアクセスをめぐる問題について、それぞれの経験や実践に基づきお話しいただく。そのうえで、運動当事者の権利を尊重しつつ、現在そして将来の市民に最大限のアクセスを提供するために市民・アーキビスト・研究者ができること・すべきことについて、参加者とともに議論することとしたい。
スピーカー
法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ専門嘱託(アーキビスト)
川田 恭子 氏
2017年3月学習院大学人文科学研究科アーカイブズ学専攻博士前期課程修了、2021年3月同専攻博士後期課程単位取得退学。法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズのリサーチ・アシスタントを経て、2018年4月より現職。環境アーカイブズ所蔵薬害被害者記録の公開等を研究。論文に「スモンの会全国連絡協議会・薬害スモン関係資料公開の意義と課題」(『大原社会問題研究所雑誌』730号、2019年、pp.3-18)、「消えたふるさと、使われない水:徳山ダム建設反対運動裁判資料からダムの必要性を問い直す」(『大原社会問題研究所雑誌』747号、2021年、pp.27-43)など。
公益財団法人水島地域環境再生財団研究員
林 美帆 氏
2011年3月奈良女子大学大学院博士後期課程修了、博士(文学)。在学中から公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)が所蔵する西淀川大気汚染訴訟関連資料の整理に関わる。2005年より同財団の研究員として西淀川・公害と環境資料館の運営に携わり、全国の公害関連資料所蔵機関をむすぶ「公害資料館ネットワーク」の設立に尽力、現在も運営の中心を担う。2021年4月からは倉敷・水島地域の環境再生・まちづくりの拠点である公益財団法人水島地域環境再生財団(みずしま財団)研究員となり、同地域の公害に関する資料館設立に向けて活動している。共著に『西淀川公害の40年—維持可能な環境都市をめざして』(2013年、ミネルヴァ書房)、論文に「公害資料館ネットワークにおける協働の力」(『環境と公害』50(3)、2021年、pp.9-15)など多数。
公益財団法人大阪社会運動協会常務理事エル・ライブラリー館長
谷合 佳代子 氏
1982年から大阪社会運動協会にて『大阪社会労働運動史』編纂事業に携わり、2000年~2008年、大阪府労働情報総合プラザの運営を大阪府より受託。2008年7月に橋下知事の財政改革により同プラザが廃止されたため、同年10月にエル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)を開設して館長に就任、2013年には図書館サポートフォーラム賞を受賞。帝塚山学院大学、関西大学等複数の大学で非常勤講師を務めるとともに、社会人院生として同志社大学で図書館情報学を学び、2021年3月修士号(政策科学)取得。共著に『ささえあう図書館:「社会装置」としての新たなモデルと役割』(201年、勉誠出版)、論文に「エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)のデジタルアーカイブとデータベース」(『コンピュータ&エデュケーション』44号、2018年、pp.22-30)など多数。
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対象者
申し込み
- 事前申し込み 必要
- 参加費 無料
※定員に達したので申込みを終了しました。