公開講演会「米国国境を越える移民たち」
INFORMATION
米国とラテンアメリカの国際関係を移民の動きを通して考察する。平井伸治氏が米国へ移住したメキシコ人の「ノスタルジー」の形成過程やその郷愁の念が移住先での生活に与えた影響についてメキシコから講演する。一方、中川正紀氏はエルサルバドル人の米国への移住動機と本国家族との関係について講演する。
講師
社会人類学高等研究所(CIESAS、メキシコ)教授
平井 伸治(ひらい しんじ) 氏
1998年よりメキシコに在住する人類学者。2007年メトロポリタン自治大学(UAM)人類学部にて博士号取得。在米メキシコ人のノスタルジーに関する博士論文が、2010年にメキシコ科学アカデミーより社会科学部門最優秀博士論文として表彰される。2009年よりメキシコ国家科学技術審議会(CONACYT)所管の社会人類学高等研究所の東北キャンパス(モンテレイ市)に勤務。2015年から2019年まで同キャンパス所長を務める。専門は移民研究、感情人類学。メキシコ人移民とノスタルジーに関する著書にEconomía política de la nostalgia. Un estudio sobre la transformación del paisaje urbano en la migración transnacional entre México y Estados Unidos (UAM-I/Juan Pablos Editor, 2009)、論文に"Les nostalgies dans la ville contemporaine: pistes de recherche" Cybergeo: European Journal of Geography, 904 (共著・2019)、"The Role of Mexican Immigrants in the United States on the Imagined and Invented Traditions in Mexico’s Regional Cities" Hispanic Journal of Behavioral Sciences, Vol. 41(2) (共著・2019) などがある。
フェリス女学院大学文学部教授
中川 正紀(なかがわ まさのり) 氏
1989年筑波大学大学院修士課程地域研究研究科(アメリカ研究コース)修了(国際学修士)。1991年9月~1992年6月までカリフォルニア大学リバーサイド校社会学部大学院に留学。1994年一橋大学大学院博士後期課程社会学研究科(地域社会専攻)単位取得満期退学。現在フェリス女学院大学文学部教授。専門はアメリカ研究・ラティーノ研究。著書に『国境を越えるラテンアメリカの女性たち—ジェンダーの視点から見た国際労働移動の諸相—』(共著・晃洋書房、2019年)などがある。
コーディネーター
神田外語大学外国語学部専任講師
磯田 沙織(いそだ さおり) 氏
筑波大学大学院人文社会科学研究科博士号(政治学)取得(2017年)。在パラグアイ大使館専門調査員(2011~2013年)、日本学術振興会特別研究員(DC2:2014~2016年)、筑波大学人文社会系助教(2017~2020年)を経て、現在神田外語大学外国語学部専任講師。2019年より本学ラテンアメリカ講座にてラテンアメリカ論(政治)を担当。専門は比較政治、南米諸国の政治。論文にペルーの弾劾裁判に関する一考察—クチンスキの事例を中心に—」『イベロアメリカ研究』第40巻第1号(2018年)、「パラグアイにおける大統領再選禁止規定—撤廃に向けた取り組みとその失敗—」『ラテンアメリカレポート』第34巻第2号(2018年)、"Un estudio comparativo de la participación ciudadana del Perú: entre normas y realidades" Iberoamericana, Vol. 41, No. 1 (2019) などがある。