公開シンポジウム「多極化の中のロシアと日本」
INFORMATION
今日、欧米を中心として構築されてきた戦後秩序が揺らぎ、米中対立の「新冷戦」とさえ呼ばれる事態が生じている。その背景には、一方で欧米経済の比重が相対的に低下し、他方で中国を始めとするアジアの新興諸国が台頭し、世界経済の重心が大西洋からアジア・太平洋地域へと移動し始めているという変化がある。この多極化の時代にいかに適応していくかが、日本も含めて世界各国に問われている。そして、この変化の最も大きな影響を受ける国の一つと考えられるのがロシアである。なぜなら、ロシアは、ヨーロッパとアジアの狭間に位置しているからである。ロシアは長くヨーロッパ市場に依存してきたが、その相対的な衰退に加え欧米の経済制裁によりアジア市場に軸足を移さざるを得ない状況に置かれている。日本から見てロシアは最も近い外国の一つであり、ロシアのアジア市場重視の政策は、日本にも影響せざるを得ないと考えられる。そこで、3人の専門家を招き、「世界経済の中のロシアと日本」をテーマとして総合シンポジウムを開催する。
講師
西南学院大学経済学部教授
上垣 彰 氏
主な研究業績:Russian Economic Development over Three Centuries: New Data and Inferences, Palgrave Macmillan, 2019(Coauthor).『経済グローバリゼーション下のロシア』日本評論社、2005年。
公立小松大学国際文化交流学部准教授、公益財団法人国際金融情報センター特別研究員
一ノ渡 忠之 氏
主な研究業績:「低迷するロシア経済—国家プロジェクトと対ロ制裁の現状」『経営センサー』219号、2020年。「プーチン政権下の金融政策と脱ドル化の現状」『ロシアNIS調査月報』第64巻第4号、2019年。『一帯一路の政治経済学—中国は新たなフロンティアを創出するか』(分担執筆)文眞堂、2019年。
本学経済学部教授
蓮見 雄
主な研究業績:編著『沈まぬユーロ』文眞堂、2021年。編著『拡大するEUとバルト経済圏の胎動』昭和堂、2009年。講演に関連する論文として「多極化時代において脱ドルを模索するロシア」『ロシア・ユーラシアの経済と社会』1042号、2019年。
詳細情報
名称
内容
上垣 彰 氏
「世界経済の中のロシアと日本」
一ノ渡 忠之 氏
「コロナ禍におけるロシア経済の現状と見通し」
蓮見 雄
「東を向くロシア:中国との関係を中心に」
全体討論:日ロ経済関係の展望について
対象者
申し込み
- 事前申し込み 要
- 参加費 有料
一般:1,000円(申し込み後3月18日(木)までに、指定口座に参加費1,000円のお振込をお願いします。)
※本学学生、大学院学生、教職員、ユーラシア研究所維持会員は無料
以下のwebサイトよりお申し込みください。