公開講演会「人文知と科学知のはざまで」
INFORMATION
本講演会は、人文研究センターによる二ケ年研究プロジェクト「人文学と知」の一環である。
日本を代表する科学哲学者である講師によれば、人文学は文科省の勇み足で「社会的要請」が低い分野と決めつけられたものの、そのため却ってリベラルアーツへの世間の関心が高まった面もある。そもそもニュートンの時代まで、自然科学は哲学の一分野であった。それが17世紀の科学革命、18世紀の啓蒙主義を経由して、人文知と科学知の価値序列は逆転する。本講演会ではその過程をたどりながら、21世紀の現在、人文知に何が可能かを考えたい。
講師
東北大学名誉教授・教養教育院総長特命教授
野家 啓一 氏
東京大学大学院で学び、南山大学講師、プリンストン大学客員研究員などを経て1981年に東北大学文学部/大学院文学研究科に着任。東北大学にて、助教授、教授、文学部長、副学長、理事などを歴任のうえ、2013年より現職。科学哲学および科学思想史を専門とし、理系と文系をまたぐ知の領域で多数の業績をあげており、日本哲学会会長や日本学術会議会員も務めている。業績の主なものを列挙すれば、単著としては『言語行為の現象学』(1993)、『科学の解釈学』(1993)、『物語の哲学』(1996)、『クーン——パラダイム』(1998、のちに『パラダイムとは何か——クーンの科学誌革命』(2008))、『科学哲学への招待』(2015)、『はざまの哲学』(2018)などがある。その他数多の論文・共編著の他、現代思想書の翻訳も多く、ソール・A・クリプキ『名指しと必然性』(訳1985)、リチャード・ローティ『哲学と自然の鏡』(訳1993)などがこれに含まれる。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料