レクチャーコンサート「中世の民衆賛歌-Venite a laudare-」

INFORMATION

  • 2018年7月21日(土)18:30~20:00
  • 池袋キャンパス 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋チャペル)

副題にあるVenite a laudareというのはフランシスコ会の指導のもとに編纂された民衆賛歌の写本「コルトナ・ラウダ」の第一曲目の冒頭句であり、「ほめたたえるために来てください」という祈りと賛美への招きの呼びかけである。こうした呼びかけのもとに、集い歌った中世の人々の霊的憧憬と、その賛歌とともに天に向かって立ち昇る、湧きあがるような信仰の熱意を、レクチャーと実演によって教示いただく。

講師

ラウデージ東京・指揮者、本学兼任講師、聖グレゴリオの家資料室
杉本 ゆり 氏

武蔵野音楽大学音楽学学科卒業。中世ルネサンス音楽史専攻。日本音楽学会会員、グレゴリオの家・宗教音楽研究所勤務。学習院大学生涯教育講座、およびスペンイン国営セルバンテス文化センターで「中世スペイン音楽」の講師を務める。上智大学神学講座の音楽を担当。また八王子と桐生の聖クララ会、コンベンツアル聖フランシスコ会修道院、十字架のイエス・ベネディクト会女子修道院、跣足女子カルメル会聖家族修道院で音楽講義および指導者を行う。2012年、フォンス・フローリス古楽院にて「ラウダを歌う」の講師を務める。

古楽器奏者、大妻女子大学非常勤講師、日本テーバーパイプ協会副会長
須藤 みぎわ 氏

桐朋学園大学古楽器科、同研究科卒業。リコーダーを花岡和生氏に師事。同研究科でアンサンブルを中心にバロック、ルネサンス期の演奏法を学び、卒業後は広く演奏活動をしている。語り・芝居・音楽ユニット「からし種シアター」メンバーとして長崎、平戸のザビエル教会に招聘され、好評を博す。和泉短期大学、大妻女子大学非常勤講師。日本テーバーパイプ協会副会長

古楽器奏者、日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会理事
坪田 一子 氏

国立音楽大学楽理学科卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバを神戸愉樹美氏に師事。ベルギーでヴィーラント・クイケン、ポルトガルでパオロ・パンドルフォ氏のレッスンを受ける。卒業後、コンソートおよびアンサンブルの通奏低音奏者として主にバロック音楽の演奏を行ってきたが、中世・ルネサンス音楽の分野でも意欲的に活動している。現在、上野学園中学・高等学校で古楽アンサンブルの授業を担当し、若い人にヴィオラ・ダ・ガンバを教えている。日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会理事。

ソプラノ・ソロ、聖グレゴリオの家宗教音楽研究所講師
上出 朝子 氏

武蔵野音楽大学声楽学科卒業。国立音楽大学音楽研究所研修課程(イタリアバロック)修了。聖グレゴリオの家宗教音楽研究所教会音楽科及び専攻科修了、現在同研究所講師。2010年VocalDuoA・Bu・miを結成し活動中。日本の唱歌や童謡、オリジナルアレンジ曲、あまり演奏されることのないクラシックの二重唱などを中心に演奏している。

ソプラノ・ソロ/ゴシックハープ、青山学院大学聖歌隊トレーナー
名倉 亜矢子 氏

ニューイングランド音楽院を演奏優等賞で卒業。中世~バロック時代の作品中心に、ソリスト、アンサンブル要員として演奏活動を展開中。CD「やすらぎの歌」は、レコード芸術誌上で「プライヴェート・ベスト5」に選出された。2000年古楽コンクール第3位。青山学院大学聖歌隊トレーナー。

古楽器アンサンブル
ラウデージ東京

ラウデージ東京は、杉本ゆり氏の指導の下、9世紀から16世紀までの教会音楽をレパートリーとする演奏集団である。2005年の結成以来、様々な演奏・公演を行っている。

詳細情報

名称

レクチャーコンサート「中世の民衆賛歌-Venite a laudare-」

対象者

本学学生、大学院生、教職員、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

立教大学教会音楽研究所

備考

教会音楽の歴史を振り返るとき、グレゴリオ聖歌のように、教会典礼に正式に取り入れられたもののほかに、教会の外で歌われていた宗教的音楽、民衆賛歌もあったことも見逃せない。正式な教会典礼に採用される聖歌ではギリシャ語、ヘブライ語、ラテン語に限定されるが、民衆賛歌では、俗語が歌詞に用いられ、日常に身近な旋律も取り入れられた。こうした民衆賛歌は、地域ごとに多様に展開したが、正規の典礼音楽でないため、楽曲写本の伝承・保存の状況は良いとはいえないし、当然、演奏機会も少ない。本レクチャーコンサートは、民衆賛歌の楽曲写本研究をリードし、演奏を実践している杉本ゆり氏をはじめ各講師たちによって、民衆賛歌の世界を実演とともに教示していただく貴重な機会となる。民衆賛歌の根底に流れる霊性・キリスト教精神に大きな影響を及ぼした托鉢修道会の霊性との関係や、並行する民衆信心(巡礼や奇跡、マリア崇敬など)との関係を示しながら、イタリア、スペイン、ドイツの作例を中心に、民衆賛歌の歴史的形成過程についても一つの見通しを提示していただく。

お問い合わせ

立教大学教会音楽研究所

03-3985-2786
[email protected]

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