公開講演会“Calvinism and Taiwan”「カルヴィニズムと台湾」
INFORMATION
カルヴィニズムは過去4世紀にわたる台湾の歴史においてどのように展開してきたのだろうか。アジアの片隅にまで伸長した「インターナショナル・カルヴィニズム」は、台湾現地において新たな表現形態をとったといえるのだろうか。本講演では、台湾における植民地支配の歴史──すなわちオランダ統治期、清朝末期、日本統治期、そして国民党時代──を通じ、オランダ改革派教会、イングランド長老教会ミッション、カナダ長老教会ミッション、そして台湾基督長老教会4者の働きにおいて体現されてきたところのカルヴィニズムの在り方と表れ方を、4通りのパラダイムとして説明かつ分析しようとするものである。台湾の通ってきた歴史は、近代的植民地支配、パターナルな近代化、太平洋戦争期の試練、台湾固有の民主化といった多極的かつ困難な要素を含むものであるが、このような文脈において、カルヴィニズムの伝統は粘り強く信仰を証しすると同時に、繊細な形でその文脈に適応してきた、と結論づけられる。
※使用言語:英語(通訳あり)
講師
台湾神学院教授
鄭 仰恩
台湾神学院における教会史の教授として長らく奉職し、今日の台湾基督長老教会における教会史研究の第一人者である。近々出版予定の台湾基督長老教会150年史執筆作業の中心人物でもある。
台湾神学院修士(1984年)、米国プリンストン神学院哲学博士(1994年)。現職は台湾神学院教会史教授および教会歴史資料センター主任、台湾大学兼任教授。台湾神学院にて教務部長、学務副院長、『台湾神学論刊』主筆編集者などを歴任。また学院外にてカナダ・ノックス神学院客員教授、台湾玉山神学院客員教員、WCC信仰と職制委員、米国プリンストン神学院神学研究センター専任研究員などを歴任。
主な研究領域は世界キリスト教史、台湾キリスト教史、宗教改革運動および改革派神学研究、キリスト教思想史、第三世界の神学、文脈化神学、オーラル・ヒストリーを含む歴史研究方法論など。
著作には『キリスト教の歴史観の研究』(1985)、『歴史と信仰:キリスト教の観点から見た台湾と世界』(1999)、『台湾に根を下ろすキリスト教:台湾キリスト教史研究論集』(2005)、編著書に『神と神学:理解を追求する信仰(1)』(1997)、『人間と信仰生活:理解を追求する信仰(2)』(1998)、『信仰の成長と深化:キリスト教教育論集』(1998年)、『宣教の心.台湾の情:ジョージ・レスリー・マッカイ小伝』(2000)、『信仰の記憶と伝承:台湾教会人物小伝集(2001)『聖書、解釈、そして文脈:駱維仁博士退職記念文集』(2001)、『台湾基督長老教会歴史教育ハンドブック』(2010)など。さらに数十編にわたる論文を執筆している。
明治学院大学非常勤講師
高井ヘラー由紀
詳細情報
名称
内容
※使用言語:英語(通訳あり)
対象者
※申込不要、入場無料
主催
共催
お問い合わせ
キリスト教学研究科教育研究コーディネーター 有住 TEL:03-3985-4779