映画『ルンタ』上映会および池谷薫監督講演会
INFORMATION
本作品はチベットでの中国の圧政に対して自らに火を放ち抵抗を示す“焼身抗議”を扱っている。極めて深刻な事態であるにも関わらず日本ではほとんど報じられることはない。池谷薫監督は1989年、テレビ・ドキュメンタリーの取材でこの問題と出会い、4半世紀の準備を重ねて本作を完成させた。これまで「人間の尊厳」をテーマとした作品を発表してきた同監督の最新作品である。徹底した非暴力を実践するチベットの人々が直面する現実を、当事者への取材を通して描いた本作品の上映会および監督の講演会は、グローバルな視点からコミュニティ形成ならびに福祉について考える貴重な機会を提供するものである。
講師
蓮ユニバース
池谷 薫 氏
1958年、東京生まれ。同志社大学卒業後、数多くのテレビ・ドキュメンタリーを演出する。初の劇場公開作品となった『延安の娘』(2002年)は、文化大革命に翻弄された父娘の再会を描き、ベルリン国際映画祭など世界30 数カ国で絶賛され、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞、ワン・ワールド国際人権映画祭ヴァーツラフ・ハベル特別賞ほか多数受賞。2作目の『蟻の兵隊』(2005年)は中国残留日本兵の悲劇を描き、記録的なロングランヒットとなる。3作目の『先祖になる』(2012年)は、東日本大震災で息子を失った木こりの老人が家を再建するまでを追い、ベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞、香港国際映画祭ファイアーバード賞(グランプリ)、文化庁映画賞大賞、日本カトリック映画賞を受賞。2008年から2013年まで立教大学現代心理学部映像身体学科の特任教授を務め、卒業制作としてプロデュースした『ちづる』(2011年・赤崎正和監督)は全国規模の劇場公開を果たす。著書に『蟻の兵隊 日本兵2600人 山西省残留の真相』(2007年・新潮社)、『人間を撮る ドキュメンタリーがうまれる瞬間』(2008年・平凡社・日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など。
詳細情報
名称
対象者
※申込不要、入場無料