公開講演会「ドイツ語句読点」
INFORMATION
句読点が現在のように用いられるようになったのはそう古いことではない。ルターの聖書ドイツ語訳には現代のような句読点は用いられず、ヴェルギール、現在でいうところのスラッシュのみであった。それも文法的に置かれたのではなく、抑揚、息継ぎなど、音声化の助けであったとみられる。1996 年から施行の新正書法ではコンマの用い方が変更され、未だに混乱をもたらしている。コンマとピリオドは文法でも事細かくその使用法が規定されているが、ことコロン(ドッペルプンクト)「:」、セミコロン「;」、ダッシュ「-」となると、使用規定は白紙状態に近い。しかし今日のドイツ語ではドッペルプンクトとダッシュなしには文章を書くことはできない。現代ドイツ語の句読点の用法が、どのような規則・原則・効果となっているかを、句読点使用の歴史とも関連づけながら講演してもらう。
※使用言語:ドイツ語(通訳あり)
講師
ドイツ・マインツ大学教授
イェルク・マイバウアー 氏
1985年ケルン大学博士号取得。1993年テュービンゲン大学にて教授資格論文。1998年からマインツ大学ドイツ語学教授。研究領域は、文型、話法不変化詞などのドイツ語文法;合成語・派生語などのドイツ語造語;ドイツ語句読点研究;言語行為論、暗示理論、発話内容再現、実験語用論、コンテクスト論、嘘と欺しなどのドイツ語語用論;語彙習得、語用論的発展、言語習得と子ども文学などの言語習得など多岐にわたる。「意味論・語用論インターフェイスにおける嘘」(2014)、「言語的過激さとしての嘘」(2014)、「語用論的カテゴリーとしての出鱈目」(2013)、「ドイツ語における感情的合成語」(2013)、「馬鹿野郎おまえ!-ドイツ語およびスウェーデン語における擬呼格と侮辱」(2013)など発表論文多数。
詳細情報
名称
対象者
※申込不要、入場無料