公開講演会『「母親」たちはなぜ動いたのか?—学生と語る 1970-90年代の練馬母親連絡会』
INFORMATION
母親運動は戦後日本における社会運動の一つとして、特に1950年代に始まる原水爆禁止運動との関連で注目されてきた。共生社会研究センターでは「母親」たちの運動に関する資料である「練馬母親連絡会資料」を所蔵しているが、練馬母親連絡会による運動の特徴の一つは、単に1950年代だけでなく、1990年代に至るまで、平和運動とともに、教育・福祉・環境・消費などの幅広い分野で活動が続けられており、主に区政や都政に対して影響を与えようとした点である。
この講演会では、練馬母親連絡会に関してこれまで関係者とともに研究をされてきた山嵜雅子氏、そして母親連絡会の方たちの、女性・市民としての活動の姿を学ぶことによって、自治体職員・社会教育専門職員として女性たちの自立へ向けた学習(社会教育)のあり方を考え続けてきた野々村恵子氏のお二人にお話を伺う。また、歴史史料として「練馬母親連絡会資料」を読んでいる文学部史学科の学生も学びの成果を報告し、講師のお二人には、学生たちの疑問点・論点にこたえる形で、「母親」たちの運動から見た地域社会や区、都、政府の政策について、美濃部都政が続いた1970年代から、保守政治と消費社会化が進む1980・90年代を中心に語っていただく。
講師
練馬女性史を拓く会・本学兼任講師
山嵜 雅子 氏
博士(教育学)。近現代史にみられる人々の自発的な教育・学習運動の解明を通して、自立した社会的主体(市民)の形成という問題を追究している。地域では仲間たちと地域社会のあり方に関する学習活動や提言活動などを行っている。
練馬女性史を拓く会
野々村 恵子 氏
1962年~1999年まで練馬区教育委員会社会教育主事。女性の生きにくい状況を切り開くことができる「共同学習」を地域の女性たちと進めてきた。「月刊社会教育」編集委員会、社会教育推進全国協議会、練馬24条の会、ウイメンズビュー(女性の学習研究会)に所属。
詳細情報
名称
対象者
※申込不要、入場無料