公開セミナー「スマトラ沖地震津波より10年を経て — 防災文化セミナーから見えてきたこと — 」
INFORMATION
スマトラ沖地震津波発生から10年の節目を迎え、インドネシアと日本において文化と防災を軸とした両国の交流を進めるうえで、防災意識の向上および定着を図ることが強く求められている。アジア地域研究所は国際交流基金「アジア・市民交流」助成事業(実施時期:2014年10月~2015年3月)を得て、インドネシアの災害文化を紹介しつつ、日本の文化である紙芝居を媒体とした防災交流・教育プログラムを検証する防災セミナーに取り組み、2014年12月~2015年1月にインドネシアおよび日本各地で防災セミナーを実施している。さらに第3回国連防災世界会議(3月15日仙台にて開催)において、セミナーを実施する。
今回、本学において、同事業に携わっている高藤洋子特任研究員がインドネシアにおける事業の報告を行い、コメンテーターの発言を交え、地域コミュニティーにおける文化的手法を用いた防災意識の向上および波及の実状を検証し、課題を明らかにする。さらに出席者の発言も交え、コミュニティー防災推進について活発な議論の場としたい。
報告者
アジア地域研究所 特任研究員
高藤 洋子
専門はインドネシア地域研究および災害文化研究。12年間在住したインドネシアの地域研究に従事。特にアチェ州シムル島、北スマトラ州ニアス島の口承文芸と災害文化について研究を進め、地域の文化に根ざした防災教育の確立を目指している。
コメンテーター
本学名誉教授
五十嵐 暁郎
立教大学アジア地域研究所のオリジナルメンバー。法学部に所属し日本政治論を講義した。現在、東京電力福島第一原子力発電所事故の政治学的分析および直接民主主義の研究に取り組んでいる。
和光大学経済経営学部教授
Bambang Rudyanto(バンバン ルディアント) 氏
1966年、インドネシア生まれ。1996 年東京大学大学院工学研究科先端学際工学専攻修了、博士(学術)。国際連合地域開発センター(UNCRD) 国連研究員、(財)都市防災研究所アジア防災センター(ADRC) 主任研究員などを経て、和光大学経済経営学部教授。