国連ユースボランティアに参加して ~文化や風習、価値観、国民性に至るまで全てが異なるからこそ面白い~

法学部法学科 久保 劍将(神奈川県 多摩高等学校)

2019/05/20

立教を選ぶ理由

OVERVIEW

2018年度 国連ユースボランティアに参加した久保 劍将さん(2018年11月~2019年3月 モザンビーク派遣)が、参加した理由や成長した点、身についた力などについてご紹介します。

「国連ユースボランティアプログラム」に参加した理由と現地での活動

(C)2018 UNV Mozambique

派遣先の一つに以前インターンシップで訪れたモザンビークがあり、「国連ユースボランティアプログラム」への参加を決意しました。インターン先企業では人々の暮らしに寄り添った事業に関わっていましたが、国連機関で働くことで、より大きな視点から現地社会が抱える問題と向き合うことができる点を魅力に感じました。

派遣先である国連女性機関(UN Woman)では、モザンビーク国内におけるジェンダー平等に向けた活動を取りまとめ、成果や今後の取り組みに関するレポート作成のサポートなどを担当しています。各分野のプロフェッショナルが集う組織ゆえに、業務について手取り足取り教えてもらえるわけではなく、簡単な指示を受けた後は自分の頭で考えて物事を進めていかなければなりません。責任はありますが自由度が高い分、やりがいも大きいと感じています。

その他にも、現地ボランティア団体が「女性の早期結婚を減らすために、ボランティアとして何ができるのか」をテーマに開催したイベントの運営支援を行ったほか、私自身が他のボランティアと共に企画して、首都マプトにある女性囚人の刑務所を訪問し、衣類や日用品の寄付を行うイベントを開催したこともあります。専門家ではない私たちですが、現地の人々やコミュニティに近い存在であるボランティアだからこそできる貢献の形を考え、日々模索を続けています。

異なる言語や文化、背景をもつ人々と協働・交流する上で大切なこと

第一に、同じ地球に住む人間であることを認識することが大切だと感じています。現地の人々と接する中で、言語や文化、習慣、国民性など、異なる点は数え切れないほどあります。しかし、それらの違いを超えて、同じように日々を生きる人間には違いがないという意識をもつことで、友人にも、家族にもなり得ると感じました。

次に重要なのは、さまざまな違いを自分自身が受け入れること、逆に自分自身を相手に受け入れてもらうことだと思います。違いに直面した際に拒絶するのではなく、違いこそが素晴らしいものだと認識し、尊重し合うことの大切さを改めて感じています。私にとってはそうした違いの全てが興味深く、未知のことや未経験のものに対して毎日驚きと発見の連続です。生活する中で現地の文化や習慣に自然となじみ、自分のものになっていく感覚も楽しく、充実した毎日を送っています。

活動をとおして得られた視点や、成長したと感じる点

一般的には「開発途上国」と「先進国」という言葉でくくられてしまいがちですが、モザンビークの社会や人々の価値観から日本が学ぶべき点もたくさんあると感じました。その一つが、「今を生きる」という感覚です。モザンビークにはシャパと呼ばれる乗り合いバスがありますが、時刻表がなく、乗客が少ない時は長く停車したり、前のバスを追い抜いてお客さんを乗せたりします。日本ではあらかじめ計画を立てて行動しますが、モザンビークでは「今」という時点に重きをおいて考える人が多いため、それで十分成立しているのだと思います。この「今を生きる」感覚は、時間や計画に追われがちな現代の日本にも必要なのかもしれません。お互いの良い点を学び、取り入れ合うことが、より良い社会の構築につながっていくのではないかと思います。

今回のボランティア参加によって、開発や人権の分野への興味がさらに強まり、将来はこれらのフィールドでキャリアを築いていきたいと考えています。そのために必要な知識と専門性を養うため、帰国後はさらに学びを深めていきたいと思います。

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