「異文化コミュニケーションとキャリアデザイン」開催レポート

異文化コミュニケーション学部主催シンポジウム

2018/02/13

RIKKYO GLOBAL

OVERVIEW

グローバル人材の育成・活用・キャリア形成促進を目的に、異文化コミュニケーション学部がシンポジウムを開催しました。その様子を異文化コミュニケーション学部3年次生リー・ユーシャンさんが報告します。

シンポジウム会場の様子

11月7日に開催された異文化コミュニケーション学部主催シンポジウム「異文化コミュニケーションとキャリアデザイン」に参加しました。シンポジウムは、第1部:学部教育についての基調講演、第2部:卒業生による「現在の職務と異文化コミュニケーション学部での学び」に関するパネルディスカッション、第3部:学部生のポスター展という構成で実施され、私はポスター展に運営責任者として携わりました。会場には22社におよぶ企業の採用担当の方々もご来場くださいました。今回は、学生の立場から、特に印象に残った卒業生のパネルディスカッションと学部生のポスター展について報告します。

学部卒業生4名によるパネルディスカッション。左から金氏、増田氏、大山氏、青波氏

パネルディスカッションでは、1期生から4期生の学部卒業生4人(株式会社Cygames 金瑞香 氏、三菱商事株式会社 増田創 氏、Google合同会社 大山尚輝 氏、JS Bridge Pte. Ltd 青波美智 氏)が登壇し、それぞれが、異文化コミュニケーション学部での学びの体験がどのように現在の仕事に生かされているかについてお話しされました。どの方も、2年次に原則として学部生全員が参加する海外留学研修を取り上げ、その留学以来「その人が何を言っているかより、どのように考えて話しているか」を考えるようになったと述べていました。2期生の増田さんは、その力が、現在仕事をする上で、多様性、複雑性、曖昧性に対応する力の源となっていると話していました。私はマレーシアからの留学生として異文化コミュニケーション学部に入学し、2年次生でイギリスのマンチェスターへ1年間の留学を経験しました。増田さんの発言はまさに留学生である私にとって重要な発見となるものでした。言葉の理解よりも文化的に掘り下げた理解の方が大切であり、そうでなければならないと納得しました。また、1期生の金瑞香さんはご自身の経験から、「世の中の全てのものに答えがあるわけではないのに、一つ一つその正解を探そうとすると人生がうまくいかない」と述べられ、その柔軟な姿勢に勇気づけられる思いがしました。また、普通の高校生だった4人の先輩方が、学部での学びと経験によって大きく成長されたのだと実感しました。私自身、現在経験していることが将来役に立つのだろうかという不安を感じることがありますが、それも未来につながる経験になるのだと前向きな気持ちになりました。

学部生によるポスター展の様子

ポスター展は、当日シンポジウムに参加してくださった方々に、私たち学部生が取り組んでいる14の活動について発表する機会となりました。発表者は、DLP(Dual Language Pathway)、RiCoLaS(立教コミュニティー翻訳通訳)、立教日本語教室、English Camp、西池袋中学語学支援、LINK CIC、Humans of CIC、国際NGOやモンゴルの日本語学校でのインターンシップ、タイやモンゴルでのフィールドスタディ、モザンビークでの国連ユースボランティア、ケニアガールズプロジェクトや地域連携活動など、さまざまなプログラムや学生団体に参加する異文化コミュニケーション学部の学生です。活動する学生の意識が反映された14枚のポスターはとても個性的で、学生各々のポテンシャルが伝わってくるものでした。例えば、English Campのポスターでは、日本人の小中学生と英語で交流する工夫についての説明がありました。English Campは、正しい英語を教えるのではなくコミュニケーションを目的にした取り組みです。私も参加したことがあり、経験上、この活動の面白さと難しさを知っていました。Campに参加した学生にとって、「相手に伝わるように伝える」ということに正面から向き合う経験となること、この経験が異文化体験・異文化理解につながった、というプレゼンテーションに改めて共感しました。参加者の方々は、ポスター発表に耳を傾け、質問も多く投げかけてくださり、会場は活気に満ちていました。多くの方々と熱気を帯びた交流をしている学生の様子に、異文化コミュニケーション学部生らしさが発揮されていると感じました。
今回のシンポジウムに参加したことで、異文化を意識して活動をすることが他者理解につながり、小さな空間にいてもいつもと違う何かを発見することができるということを再確認できました。同級生や先輩後輩たちが、大きな挑戦をし、得難い経験を得ていることを知り、私の何か行動したいという気持ちも強く刺激されました。そして自分なりの考え方を持つことについて考えさせられました。自分の考えを率直に語り合う時間を学生時代に持つことが、その人自身や将来の可能性を広げるのだと感じました。

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