諸聖徒日に寄せて
チャプレンのことば
2022/01/19
キリスト教とチャペル
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チャプレンからのメッセージです。
チャプレン プラント・トーマス
諸聖徒日に寄せて
11月1日は「諸聖徒日」です。聖徒は、なにも聖書に出てくる人ばかりではなく、近代の日本に生きた方も含まれています。1982年に列聖※されたフランシスコ修道会のマクシミリアン・コルベ神父は1894年、ポーランドで生まれ、24歳の時に司祭の叙任されました。長崎の大浦天主堂の近くに彼が創立した修道院と、第2次世界大戦中ユダヤ人を匿 っていたため彼が投獄されたアウシュビッツ強制収容所の両方を訪ねたことがあります。妻子のある一人の男の命を救うため、進んでその男の身代わりとなることを申し出ました。そして、死の地下室と呼ばれていた「餓死監房」に入り、自分の人生を捨て、1941年8月14日に最期を遂げたのでした。コルベは、一人の戦争犠牲者でしたが、教会の教えによれば、勝利者だったと言えるでしょう。コルベ神父にとって戦いの場は人間の心の中、その武器は神の愛でした。その神の愛以外によっては、誠の平和を得ることは不可能なのです。
※列聖:聖人として認められること。
※列聖:聖人として認められること。
※本記事は季刊「立教」258号(2021年11月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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