時には自分に優しく
チャプレンのことば
2020/01/06
キリスト教とチャペル
OVERVIEW
チャプレンからのメッセージです。
チャプレン 金 大原
時には自分に優しく
「プラシーボ効果(placebo effect)」という言葉をご存じだろう。薬として効く成分は入っていない偽薬を処方しても、薬だと信じ込むことによって、実際に改善がみられることを言う。精神状態の影響を受けやすい病気や慢性疾患の場合に効果があると知られている。
個人的には幼い頃の母の手がその代表的な例だと思っている。夜中に突然お腹を壊した時、「ママの手はお薬」と歌いながら、母がお腹を左右にさすってくれると、不思議にも痛みを忘れ、よく眠れた記憶がある。これをトリックとか単純な心理効果とは言えないだろう。これこそ「プラシーボ効果」であり、精神が身体に影響を及ぼすことを証明する実例だと思っている。
もちろん、人生とは自分の思い通りにはならないものなので、自分と周りを客観的に把握しなければならないが、否定よりは肯定の方が私たちを引っ張って、良い方向に導いてくれる力である。だから、時には楽観的に考え、時には自分に優しくて良いと思うわけである。
個人的には幼い頃の母の手がその代表的な例だと思っている。夜中に突然お腹を壊した時、「ママの手はお薬」と歌いながら、母がお腹を左右にさすってくれると、不思議にも痛みを忘れ、よく眠れた記憶がある。これをトリックとか単純な心理効果とは言えないだろう。これこそ「プラシーボ効果」であり、精神が身体に影響を及ぼすことを証明する実例だと思っている。
もちろん、人生とは自分の思い通りにはならないものなので、自分と周りを客観的に把握しなければならないが、否定よりは肯定の方が私たちを引っ張って、良い方向に導いてくれる力である。だから、時には楽観的に考え、時には自分に優しくて良いと思うわけである。
※本記事は季刊「立教」250号(2019年11月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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