多様な人との出会いから見つけた生涯のテーマ
株式会社ジェイティービー スポーツビジネス推進室(現在は公益財団法人日本オリンピック委員会に出向中) 冨吉 貴浩さん
2017/10/02
立教卒業生のWork & Life
OVERVIEW
コミュニティ福祉学部を卒業し、株式会社ジェイティービー スポーツビジネス推進室(現在は公益財団法人日本オリンピック委員会に出向中)で働いている冨吉 貴浩さんからのメッセージです。
学生時代、アジア寺子屋の活動で滞在したフィリピンのバルバラサン村は山に囲まれた自然豊かなところ
「学生時代は多くの人に出会い、助けられました」
そう語るのは、冨吉貴浩さん。いまの彼をつくり上げているのは、同世代の友人や幅広い世代の社会人、実習先の島の人たち、旅行中に出会った人たち、フィリピンのホストファミリーなど多様な人たちとの出会いだ。
冨吉さんが特に印象深いこととして挙げるのは、立教の学生キリスト教団体「アジア寺子屋」での活動。夏季休業期間中の約3週間、フィリピンの山奥にある村に滞在し、ホームステイをしながら、学校のペンキ塗りや植樹など、コミュニティに必要とされる活動を通して交流を深めるサークルだ。
「現地の方との関係が深まるにつれ、食費は支払うべきか、それは先方の好意に対して失礼になるだろうかと悩み、議論を重ねました。そして、村のためにできることとして出した一つの答えが、奨学金制度です」
この奨学金制度は2000年に設立。IVY Festa(学園祭)での売上などを元手に利息金で運営する仕組みで、現地から推薦された子どもたちに対し、高校に通うための支援を行う。現在も、サークルメンバーが運営を続けてくれている。一つのことを別の視点から眺め、異なる考えを交換して答えを出すという、時間と労力はかかるが貴重な経験として心に深く残っている。
そう語るのは、冨吉貴浩さん。いまの彼をつくり上げているのは、同世代の友人や幅広い世代の社会人、実習先の島の人たち、旅行中に出会った人たち、フィリピンのホストファミリーなど多様な人たちとの出会いだ。
冨吉さんが特に印象深いこととして挙げるのは、立教の学生キリスト教団体「アジア寺子屋」での活動。夏季休業期間中の約3週間、フィリピンの山奥にある村に滞在し、ホームステイをしながら、学校のペンキ塗りや植樹など、コミュニティに必要とされる活動を通して交流を深めるサークルだ。
「現地の方との関係が深まるにつれ、食費は支払うべきか、それは先方の好意に対して失礼になるだろうかと悩み、議論を重ねました。そして、村のためにできることとして出した一つの答えが、奨学金制度です」
この奨学金制度は2000年に設立。IVY Festa(学園祭)での売上などを元手に利息金で運営する仕組みで、現地から推薦された子どもたちに対し、高校に通うための支援を行う。現在も、サークルメンバーが運営を続けてくれている。一つのことを別の視点から眺め、異なる考えを交換して答えを出すという、時間と労力はかかるが貴重な経験として心に深く残っている。
学生時代のアジア周遊中の一コマ
3年次には、小笠原の社会福祉協議会で1カ月間の実習を行い、島の子どもや高齢者との生活の中から地域福祉の現場を知る機会を得た。また、アジアを一人旅したり、車いすの方と一緒に回る旅行を開催したりして各地を訪れた。旅行中は障がいなどの有無に関係なく心がオープンな状態になり、相互理解が進むきっかけになる、これは他にも応用が可能ではないかと感じたことから、旅行業界への就職を決めた。
「就職活動中には、40〜50代の大先輩にもお話を伺いました。社会に対し、自分の仕事がどう長期的でポジティブな影響を与えるかを思索して行動する考え方には、大きな衝撃を受けたのを覚えています」
この視点は就職活動中だけでなく、いまも仕事をする上での判断基準として意識しているという。
「現在は、トップアスリートの活躍やスポーツが持つ力を国内外に伝えることを通じて『人の心を動かす場を提供する仕事』『誰かを支える仕事』を担っています。仕事の内容は変わっても、このテーマは変わることがないでしょう」
冨吉さんはかつて出会った人々に影響を受けたように、誰かの心に作用して、よい影響を与える存在となるべく、生涯のテーマを胸に歩んでいくのだろう。
「就職活動中には、40〜50代の大先輩にもお話を伺いました。社会に対し、自分の仕事がどう長期的でポジティブな影響を与えるかを思索して行動する考え方には、大きな衝撃を受けたのを覚えています」
この視点は就職活動中だけでなく、いまも仕事をする上での判断基準として意識しているという。
「現在は、トップアスリートの活躍やスポーツが持つ力を国内外に伝えることを通じて『人の心を動かす場を提供する仕事』『誰かを支える仕事』を担っています。仕事の内容は変わっても、このテーマは変わることがないでしょう」
冨吉さんはかつて出会った人々に影響を受けたように、誰かの心に作用して、よい影響を与える存在となるべく、生涯のテーマを胸に歩んでいくのだろう。
※本記事は季刊「立教」241号(2017年7月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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プロフィール
PROFILE
冨吉 貴浩さん
コミュニティ福祉学部コミュニティ福祉学科 2003年卒業
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。